入浴法
汗腺トレーニングで良い汗をかく
現代人は汗腺の機能が衰えている
現代人は、一年を通じて空調の効いた部屋にいることが多く、夏でも汗をかく機会が少なくなり、汗腺の機能が低下しています。
このため、急に暑い屋外に出たときなどに、濃度の高いネバネバした汗をかきやすく、ニオイの原因を作ってしまいます。
これを予防するには、まず「汗をかくこと」です。
ふだんから良い汗をかく習慣をつけ、しっかりと汗腺を鍛えておくと、体臭の原因となる悪い汗を抑え、ニォィのない体に近づくことができます。汗をかくにはスポーツやサウナがいちばんですが、毎日続けるとなると、なかなか大変です。
そこでおすすめしたいのが、毎日の入浴を利用した「汗腺トレーニング」です。この方法で、効率よく汗腺を鍛えることができます。
①から③の順番に、ご自宅のお風呂で試してみましょう。
①高温で手足浴
43-44度の熱めのお湯を、湯ぶれの3分の1から半分くらいため、両手はひじから先まで、両足はひざから下までを10-15分ほどつけます。イスを湯ぶれに入れて座り、前かがみになるとやりやすいでしょう。
全身浴だと体への負担が大きく、あまり効果もないので、手足だけを温めるようにします。汗腺機能の向上には、ここを集中的に鍛えるのがいちばんです。5分ほどで大量の汗が出てくるでしょう。
積極的に熱いお湯で汗腺を刺激すると、汗腺機能を高めるだけでなく、機能する汗腺の数を増やすこともできます。
手足には、あまり機能していない「寝たふり汗腺」が多数存在して
おり、手足浴は、これを目覚めさせることにつながります。
なお、皮層の弱い人は、お湯の温度を41-42度にして、やけどに注意しながらトレーニングを行なってください。
②微温で半身浴・全身浴
手足浴がすんだら、湯ぶれに水かぬるま湯をたして36度くらいにして、再び10-15分ほどつかります。これは、半身浴でも全身浴でもかまいません。①で入った高温のお湯によって高まった交感神経をしずめ、リラックスするための入浴です。
またこのとき、湯ぶれにコッブー杯ほどの酢を入れておくと、より効果的です。酢には発汗を促すはたらきがあり、汗腺機能の回復を手助けしてくれます。
③自然に汗を蒸発
お風呂から上ったら、タオルなどでじゅうぶんに水分をふきます。そして、すぐに衣服を着ないで、自然に汗が蒸発してしまうまで乾かしましょう。汗が出やすくなり、汗腺の機能を高めることができます。扇風機やエアコンで体を冷やすのはよくありません。